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東側にはエヴォラ大学

町の中を歩いた。ポウサーダの南にはエヴォラ美術館が、東側にはエヴォラ大学がある。美術館は一六世紀のころの司教館であったが、現在では、エヴォラ近郊で発掘されたローマ時代の彫刻や、西コート族やイスラム教徒の手による美術工芸品が展示され、それぞれの時代の盛衰の様子がうかがえる。また二階では、聖母マリアの生涯を描いた一三点の絵画が興味を引く。エヴォラで最大の建物となるエヴォラ大学は、かつてのイエズス会神学校であった建物をそのまま使っている。一六世紀のイタリア・ルネサンス様式の建物で、古い時代の学び舎をほうふつさせる上品な雰囲気は魅力的だ。教室に飾られている歴史学、哲学、物理学などの教科内容を描いたアズレージョも美しい。美術館の南隣りにあるのが、大聖堂カテドラルである。二一世紀から一三世紀に建てられた、ロマネスクからゴシック度期のものだが、正面には、ファサードをはさんだずっしりとした二本の柱塔が立ち、聖堂というよりも堅固な要塞のような印象をうける。実はこの大聖堂は、日本とはきわめてゆかり深い。というのは、一五八四年九月、ローマに向かう途中この地を訪れた、天正遣欧少年使節団の伊東マンショと千々石ミゲルは、この大聖堂でパイプオルガンの見事な腕前を披露したというのである。