私が、高齢者社会は、高齢者=障害者が働く時代でもある、といったのは、情報社会の成熟という前提があってのことです。しかも、高齢者は、知や技術を長い間蓄積してきた人生の熟練者なのです。その蓄積したものを、コンピュータで加工しなおして、新しい時代に適合させるというのは、本当の意味でのリサイクルではないでしょうか。したがって、大学は、高校を卒業した十八歳人口に門戸を開くだけではなく、高齢者、障害者の多くに門戸を広く開け、彼らの必要にこたえる設備と技術だけでなく、人材も配する必要がますます大きくなります。これは、若年人口の減少を補填する大学生き残り戦略の一環だ、などというけちくさい位置づけであってはなりません。人類史の新しい扉を開く壮大な試みとして位置づけたいものです。さらにいえば、情報時代の成熟の下で、大学時代に蓄積した知識や技術が、データベース化されて、そのまま企業の中で活かされるという時代が到来しつつある、ということを確認したいですね。大学の出口と、企業の入り口が、知識と技術で結び合わされる時代がやってきたということです。大学が、学問という分野についていえば、ついに「空白期間」であった、というのは過去の語り草にしたいものですね。
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