雇用保護規制と若年雇用の関係も重要である。OECDでは、先進諸国の雇用法がその国の雇用にどの程度影響しているかを調査分析している。とりわけ雇用者を保護している法制度との関係を重視している。これは、英語のEmploymentProtectionLegislationの頭文字を取って、EPLと呼ばれている。いくつかの雇用者に対する法的な規制を指標化したものである。OECDでは、厳格なEPLの適用が、八〇年代以降に広かった各国の高い失業率とどの程度関連しているかについて調査分析を行った。
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OECDは当初、両者に緊密な関係が存在するとの仮説を持っていたのであろう。したがって、政策的には加盟各国に厳しすぎるEPLの緩和を要請しようとの立場であった。しかし結論から言えば、OECDの実証研究では、両者の間に明確な関係は見られなかった。その理由の一つとして、OECDは、EPLの指標を作るに際して各国で最新のデータが収集できなかったことをあげている。ただ、調査した二七力国では、EPLの実態に相当の違いが観察されている。全般的な姿としては、南ヨーロッパ諸国・フランス・ドイツにおいて厳しいのに対し、英語圏の諸国では緩やかなものになっているという特徴が見られる。EPLと雇用や失業の間に明確な因果関係は見られなかったものの、特定の人口グループの雇用水準との間には強い因果関係が観察されている。